
スペースX、28基のスターリンク衛星を打ち上げ — ファルコン9がフロリダから成功裏に離昇
打ち上げの概要
2025年8月14日午前8時29分(米東部時間)、スペースXはファルコン9ロケットをフロリダ州ケープカナベラル宇宙軍基地第40発射台から打ち上げ、スターリンクV2 Mini衛星28基を低軌道に投入した。ミッション名は**「Starlink 10-20」**で、同日午前10時半に衛星展開が確認された。
これで2025年のフロリダ発の軌道打ち上げは通算69回目となる。
天候条件とロケット仕様
- 天候予報:第45気象中隊が90%の打ち上げ好条件を予測。唯一の懸念は「沿岸に流れ込む積雲」だったが、大きな問題はなかった。
- 使用機体:第1段ブースターB1085(10回目の再使用)。過去にはNASA Crew-9やFirefly AerospaceのBlue Ghost Mission 1などを担当。
- 回収成功:打ち上げから約8分半後にドローン船**“Just Read the Instructions”**へ着艦。これで同船による回収は132回目、スペースX全体でのブースター着陸成功は488回目となった。
スターリンク計画の進捗
- 今回の28基を加え、2025年のスターリンク衛星打ち上げは71回のミッションで計1,762基に到達。
- そのうち40回がケープカナベラル宇宙軍基地からの発射だった。
今後の展開
同日午後、カリフォルニア沿岸委員会(CCC)が、スペースXがヴァンデンバーグ宇宙軍基地での打ち上げ回数を年間50回から95回に拡大する提案を協議する予定。
さらに、スペースXはヴァンデンバーグのSLC-6発射施設を改修し、ファルコン9とファルコンヘビーの両対応化や着陸パッド2基の追加を進める計画を掲げている。
まとめ
- 今回の打ち上げは再利用ブースターの10回目の飛行&回収成功という実績を積み重ねた。
- スターリンク網の拡大は順調に進んでおり、発射拠点の拡充(カリフォルニア計画)も合わせて、スペースXの事業拡張が続いている。
- ただし、同時に環境規制や地域調整との摩擦も増しており、拡大戦略の行方は今後の法的・政治的判断に左右される可能性がある。