🌟 天文学者、史上初「超新星爆発の衝撃波が星の表面を突き破る瞬間」を観測─巨大赤色超巨星が内側から破裂する「決定的瞬間」

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By arigato_team

🌟 天文学者、史上初「超新星爆発の衝撃波が星の表面を突き破る瞬間」を観測─巨大赤色超巨星が内側から破裂する「決定的瞬間」

🌟 天文学者、史上初「超新星爆発の衝撃波が星の表面を突き破る瞬間」を観測─巨大赤色超巨星が内側から破裂する「決定的瞬間」

科学者たちが初めて、超新星の衝撃波が星の表面を突き破る瞬間(ショックブレイクアウト)を観測することに成功した。
これは超新星の仕組みを理解する上で極めて重要な、長らく“見たくても見えなかった現象”だ。


🔭 どんな超新星だったのか?

  • 名称:超新星 SN 2024ggi
  • 発生日時:2024年4月10日
  • 場所:NGC 3621 銀河(地球から約2,200万光年)
  • 星の種類:赤色超巨星(太陽の500倍の大きさ)
  • 質量:太陽の 12〜15倍

赤色超巨星は寿命末期に核融合が止まり、
中心核が重力崩壊 → ショック波が外層を吹き飛ばし超新星になる。


💥 初めて観測できた“瞬間”とは?

通常、

  • 超新星は発見が遅い
  • 星が遠すぎる
  • 爆発初期を捉えるのが難しい

という理由で、
衝撃波が星の表面を突破する決定的瞬間(shock breakout)は観測できなかった。

だが今回は:

  • ATLAS望遠鏡が早期に発見
  • 26時間後にESOの「VLT」が観測開始
  • タイミングがほぼ完璧で“その瞬間”を捉えた

「あと1日遅ければ完全に見逃していた」と研究者は述べている。


📡 どうやって“爆発の形”が分かった?

超新星は遠方では点にしか見えないため形状は直接見えない。
今回は **光の偏光(polarization)を測定する「スペクトロポラリメトリ」**を使用し、
爆発の形状を推定した。


🍇 観測の結果:驚くほど“対称的な”爆発だった

測定の結果:

  • 爆発形状は やや扁平(オリーブやブドウのよう)
  • しかし 非常に対称的
  • 星周囲の物質に衝突しても 対称性が維持

→ 大規模で軸対称の“共通の爆発メカニズム”がある可能性

これは超新星理論に大きく影響する。


🧬 物理モデルへの影響:何が分かった?

一部の理論では:

  • 衝撃波が中性子星から放出される“ニュートリノ”を大量吸収して加速する
    → すると爆発は 大きく非対称 になるはず

しかし今回の観測では 高い対称性 が確認された。

つまり:

🚫 ニュートリノ吸収メカニズムだけでは説明できない

✅ 磁場(強磁場)が非対称性を作る可能性が高い

と研究者たちは指摘している。


🧨 ショックブレイクアウトとは何か?(簡単に)

  1. 星の中心が崩壊し衝撃波が外側へ進む
  2. 星は巨大なので表面にたどり着くまで数十時間かかる
  3. 表面に抜けた瞬間、急激な光の閃光が発生
  4. これがショックブレイクアウト

今回は
**太陽半径の500倍(半径約2.5億 km)**という巨大サイズのため
突破まで 1日 かかった。


🌠 なぜこの観測が歴史的なのか?

  • 超新星爆発が「どう始まるか」を初めて詳細に確認
  • 対称性の高さ → モデルの取捨選択が可能に
  • 衝撃波と星表面の関係を実観測できた
  • 将来の超新星研究の基準点となる

この研究成果は Science Advances(2025年11月12日) に発表された。


📌 一言でまとめると

🌟 人類は初めて、“巨大な星が内側から破裂して表面を突き破る瞬間” を見た。

これは超新星の爆発メカニズム理解における歴史的快挙で、
既存モデルの見直しを迫る重要発見である。


参考記事

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