
🌌 ハッブル宇宙望遠鏡、質量の99%がダークマターの“幽霊銀河”を発見
宇宙に存在する銀河のほとんどは、目に見える星やガスよりもダークマター(暗黒物質)に支配されています。
通常、銀河ではダークマターと通常物質の比率は約5:1とされています。
しかし今回、ほぼ99%がダークマターで構成される極めて珍しい銀河が発見されました。
その名は CDG-2。
🔭 発見の概要
- 銀河名:CDG-2
- 距離:約2億4,500万光年(ペルセウス座銀河団付近)
- 特徴:質量の約99%がダークマター
- 発見方法:球状星団の観測から存在を特定
この発見には
- Hubble Space Telescope
- Euclid Space Telescope
- Subaru Telescope
が活用されました。
🌑 ダークマターとは?
ダークマターは、
- 光(電磁波)と相互作用しない
- 直接観測できない
- 重力を通じてのみ存在が推測される
という特徴を持つ未知の物質です。
銀河の回転速度や重力レンズ効果から、その存在はほぼ確実視されています。
👻 CDG-2はなぜ「幽霊銀河」なのか?
通常の銀河は、星の光で明るく輝いています。
しかしCDG-2は:
- 星の数が極端に少ない
- 非常に低い表面輝度
- ほぼ見えないレベルの淡い光
その明るさは、太陽の約600万個分程度にすぎません。
これは銀河としては非常に小規模です。
⭐ 発見の鍵は「球状星団」
研究チームはまず、密集した星の集団である**球状星団(Globular Clusters)**を観測しました。
球状星団は:
- 古い恒星が密集
- 重力的に安定
- 周囲に“隠れた銀河”が存在する手がかりになる
ハッブルの観測により、4つの球状星団が異常な配置で密集していることが判明。
その周囲にかすかな光のにじみが検出され、
CDG-2の存在が確定しました。
研究代表のデビッド・リー氏(トロント大学)は:
「球状星団のみから検出された初めての銀河だ」
と述べています。
🌀 なぜ99%がダークマターになったのか?
研究チームの仮説:
- CDG-2はかつて通常の星を持っていた
- しかし銀河団内での重力相互作用により星の大部分が剥ぎ取られた
- 密集している球状星団だけが生き残った
つまりCDG-2は、
「かつての銀河の抜け殻」
である可能性があります。
🧠 科学的意義
この発見は重要です。
① ダークマター研究の前進
99%という極端な支配比率は、
ダークマターの分布モデル検証に貴重なデータを提供します。
② 銀河進化理論への影響
銀河がどのように形成され、
どのように破壊・変化するかの理解が進みます。
③ 「見えない銀河」の存在可能性
宇宙には、まだ発見されていない
“光らない銀河”が多数存在する可能性が示唆されました。
🌌 まとめ
- CDG-2は質量の99%がダークマター
- 球状星団のみから検出された初の銀河
- 銀河団内の重力作用で星が剥ぎ取られた可能性
- ダークマター研究に大きな手がかり
宇宙はまだまだ「見えていないもの」で満ちています。
今回の発見は、
宇宙の主役が“光る物質”ではないことを改めて示した出来事と言えるでしょう。