
🌍 「衝突がなければ生命もなかった」──地球は宇宙からの供給で生命誕生の条件を得た可能性
1. 生命誕生前の地球
- 地球は現在、液体の水と安定した大気を持つ唯一の「生命の星」として知られるが、誕生直後は生命に適さない環境だった。
- 太陽系を形成したガス・塵の雲は水素・炭素・硫黄など生命必須の揮発性元素を含んでいたが、太陽に近い領域では高温のため凝縮せず、原始地球(proto-Earth)は乾いた岩石惑星として形成された。
2. ベルン大学の新研究
- スイス・ベルン大学の地質科学研究所チームは、隕石や地球岩石の同位体分析を通じて地球の化学的進化を再現。
- マンガン53(半減期380万年)からクロム53への放射壊変を利用する高精度年代測定により、太陽系形成から300万年以内に地球の化学組成は完成していたことを明らかにした。
- つまり、生命に必要な物質が不足した「乾いた地球」が非常に短期間で出来上がっていた。
3. 生命を可能にした“宇宙の偶然”
- 研究は、**後の巨大衝突(Theia衝突仮説)**が地球に生命必須の揮発性元素をもたらしたと示唆。
- Theiaは太陽から離れた冷たい領域で形成され、水などを豊富に含んでいたと考えられる。
- この衝突によって水や炭素化合物が地球にもたらされ、月も誕生した可能性が高い。
4. 宇宙における生命の希少性
- 研究結果は、地球の生命適性は連続的進化ではなく“偶然の一撃”に依存していた可能性を強調。
- 生命に適した惑星が宇宙で稀少であることを裏付ける重要な証拠となる。
- 今後は、Theia衝突の詳細な物理的・化学的モデル構築が課題。
✅ まとめると、この研究は「地球は生まれながらに生命の星ではなく、偶然の宇宙衝突がその運命を変えた」ことを示しています。つまり、私たちが存在すること自体が極めて低確率の宇宙的偶然に支えられている、ということです。