まとめ記事:ESA探査機「JUICE」、金星フライバイ成功 ― 木星氷衛星探査へ順調に航行

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By arigato_team

まとめ記事:ESA探査機「JUICE」、金星フライバイ成功 ― 木星氷衛星探査へ順調に航行

まとめ記事:ESA探査機「JUICE」、金星フライバイ成功 ― 木星氷衛星探査へ順調に航行

欧州宇宙機関(ESA)の木星氷衛星探査機「JUICE(Jupiter Icy Moons Explorer)」は、2025年8月31日未明に金星フライバイを実施し、燃料を節約しつつ木星系への長旅を続けています。最終目的地は2031年7月の木星到着です。


JUICEの目的と探査対象

  • 木星本体のほか、ガニメデ・カリスト・エウロパという氷に覆われた巨大衛星を重点調査。
  • これらの衛星は氷の地殻下に海洋を持つ可能性が高く、地球外生命探査の有力候補。特にエウロパは注目度が高い。

なぜ金星に向かったのか?

  • 木星へは直線ルートではなく、複数の重力アシストを利用した“スイングバイ航法”を採用。
  • 金星フライバイで軌道を曲げ、速度を得ることで燃料を節約。
  • 今後は2026年に地球フライバイを行い、さらに2029年に再び地球スイングバイを経て、2031年に木星へ到達予定。

フライバイ時の運用と課題

  • 金星周辺は高熱環境のため、観測機器は安全のため停止。
  • 主高利得アンテナを**“熱シールド”として使用**し機体を保護。
  • 7月には一時的に通信途絶のトラブルが発生したが、約20時間の復旧作業で解決済み。現在は正常航行中。

今後の展望

  • 2026年の地球フライバイで軌道を再調整。
  • 2029年の最終スイングバイを経て、2031年7月に木星軌道投入
  • 木星圏に到着後、氷衛星の詳細観測を実施し、生命存在の可能性や氷下海洋の性質を明らかにすることが期待されます。

参考記事

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