【宇宙通信計画】スペースX、アマゾン「プロジェクト・クーパー」衛星24機を打ち上げへ ─ 車両チェックのため延期

Photo of author

By arigato_team


アマゾンが進めるブロードバンド衛星インターネット計画「Project Kuiper(プロジェクト・クーパー)」の一環として、24機の衛星を搭載したSpaceXのFalcon 9ロケットが再び発射台に登場しました。

以下は、記事「Live coverage: SpaceX to launch 24 Amazon Project Kuiper satellites following scrub to allow ‘additional vehicle checkouts’(打ち上げ延期後、スペースXがAmazonクーパー衛星24機の打ち上げへ)」の日本語まとめ記事です。

【宇宙通信計画】スペースX、アマゾン「プロジェクト・クーパー」衛星24機を打ち上げへ ─ 車両チェックのため延期

【宇宙通信計画】スペースX、アマゾン「プロジェクト・クーパー」衛星24機を打ち上げへ ─ 車両チェックのため延期

🚀 打ち上げ延期の背景と新スケジュール

  • 当初予定:2025年8月7日(木)
  • 延期理由:SpaceXによる「追加の車両チェックアウト」のため
  • 新たな打ち上げ日時:8月8日(金)午前9時40分(米東部時間)

SpaceXは、燃料充填開始前にミッション「KF-02」の打ち上げを中止。これはアマゾンが契約したFalcon 9による3回のうち2回目の打ち上げで、最終的に3,200機以上のKuiper衛星群を低軌道に展開する予定です。


🌤 打ち上げ当日の天候予報

  • 打ち上げ成功の可能性:40%(前日は60%)
  • フロリダ東中部に深層の湿気が滞留し、朝方の雷雨や対流活動が発生しやすい気象条件となっています。

🚀 使用ロケットと再利用計画

  • 使用ブースター:Falcon 9・B1091(初使用)
  • 約8分後に無人船「A Shortfall of Gravitas」に着地予定
    • この船では120回目の着地、SpaceX全体で486回目のブースター回収

SpaceX副社長のJon Edwards氏によると、B1091は今後「数回Falcon 9として使用された後、Falcon Heavyのセンターブースターに再構成される予定」とのことです。


🛰️ クーパー衛星の展開状況

  • 現在までに78機の衛星が軌道上に展開
  • KF-02で合計102機に増加予定
  • AmazonのFalcon 9での次回(3回目)の打ち上げ日程は未定

これまでの展開実績:

  • 2023年:Atlas V(試作機)
  • 2024〜2025年:Atlas V ×2、Falcon 9 ×1

🚀 今後の打ち上げ予定と他ロケットの状況

  • ULA(United Launch Alliance)
    • VulcanロケットでのKuiper衛星「KV-01」打ち上げを予定(日時未定)
    • 年内に最大10回の打ち上げ目標
    • Atlas Vで米国宇宙軍のUSSF-106やViaSat-3 F2の打ち上げも予定
  • Blue Origin(New Glenn)
    • 次回はNASAのEscaPADE火星探査ミッション
    • Kuiperミッションの開始時期は依然不透明
  • Arianespace(アリアンスペース)
    • Ariane 6ロケットの3号機を8月12日以降に打ち上げ予定(フランス領ギアナより)
    • 2025年内は最大5回の打ち上げを予定し、年9〜10回のペースを長期目標

🔭 まとめ:アマゾンの野心と宇宙通信競争

アマゾンはProject Kuiperの展開において、SpaceX・ULA・Blue Origin・Arianespaceの複数社と契約しており、競合するSpaceXのStarlinkに対抗する巨大通信網を構築中。

打ち上げ延期はあったものの、今後の打ち上げスケジュールは加速する見込みであり、宇宙からのインターネット通信網拡充に向けた重要なフェーズに突入しています。


📡 ライブ中継(英語)はこちら:
Spaceflight Nowの打ち上げライブ配信

こちらの記事を次のSNSでシェア:

Leave a Comment