🚀 概要
Blue Origin は、New Shepard の第35回目のミッション(NS-35)を 2025年8月23日(土)に実施予定。
打ち上げは米国テキサス州西部の Launch Site One から行われ、40以上の科学・研究ペイロードを搭載します。これにより、New Shepard がこれまでに運んだペイロード数は 累計200件超に達します。打ち上げは午前7:30 CDT(日本時間同日20:30)に予定され、ウェブキャストは15分前から配信予定。

超新星爆発を数時間以内に発見:新プロトコルが切り開く観測の最前線
🌌 ミッションの特徴
- 無人飛行:今回のフライトは有人ではなく、ペイロード専用のカプセル RSS H.G. Wells と最新ブースターを使用。
- マイクログラビティ(微小重力):約3分以上のクリーンな無重力環境を提供。
- 多様な実験:NASA、大学、研究機関、企業、教育団体などが参加。
さらに、Blue Origin の教育団体 Club for the Future による数千枚の「宇宙ポストカード」も搭載され、これまでに世界で約9,500万人の人々を教育活動に巻き込んできた同団体の活動の一環となります。
🔬 代表的なペイロード
- NASA TechRise Student Challenge
- 米国の中高生(6〜12年生)が設計した24の実験。
- テーマは宇宙農業、医療応用、液体の振る舞いなど。
- NASAの「Flight Opportunities」プログラムが支援。
- A.R.E.S.(Ecoatoms)
- 化学コーティングの新しい構造実験。
- 432個のセンサーを同時に宇宙でコーティング。
- BISS(University of Florida)
- ISS技術をサブオービタル用に適応。
- 生物学的応答を高精度に解析する蛍光イメージングシステム。
- PROTO & MUD(Carthage College)
- 宇宙機の推進剤補給・残量検知に関する実験。
- 非侵襲型センサーと音響振動を使って燃料タンク内の液体/気体の境界を検出。
- EDR Fuel Cell(Teledyne)
- 水素と酸素から電気と水を生成する燃料電池。
- 月や火星での長期滞在に不可欠なエネルギー供給技術の基盤実験。
- TIS-3 & TIS-4(Teachers in Space)
- 教師と学生が設計した放射線検出・環境測定などの実験。
- 飛行後には教育現場や学会で成果を共有。
✨ 意義
- 学生・教育者・研究機関・企業が一堂に会して宇宙実験を実施する「オープンな宇宙研究プラットフォーム」としての役割を強化。
- 月や火星での持続的活動に必要な技術(燃料電池・推進剤補給など)の基盤データを取得。
- 教育分野でのインスピレーション創出を通じて、次世代の科学者・エンジニア育成に寄与。
👉 まとめると、NS-35 は「教育・研究・技術実証を一体化させたBlue Originの節目となるフライト」。科学的成果だけでなく、次世代の宇宙人材育成にも直結する意義深いミッションです。