
まとめ記事:「SpaceXのSuper Heavyブースター、新型『グリッドフィン』を採用」(Aug 18, 2025)
1. グリッドフィンとは?
- 格子状の制御翼で、ロケットが大気圏に再突入する際の姿勢制御・着陸誘導を担う。
- SpaceXは再利用型ロケット(Falcon 9やStarship)において、安定した着陸のために活用してきた。
- 機体をより良好な状態で回収できるため、再打ち上げ回数の増加とコスト削減に直結する重要部品。
2. 今回の変更点
- SpaceXはStarbase(ボカチカ・テキサス)から、新設計のグリッドフィン写真を公開。
- 主な改良ポイント
- 従来の4枚 → 3枚構成へ変更
- サイズは50%大型化
- 高強度素材を採用
- より急角度での降下(高迎角)にも対応可能
3. 改良の狙いと効果
- 降下時の制御性能強化:フィンが大きく強固になったことで、推進剤節約や着陸精度向上が可能。
- 高迎角降下対応:従来より急な角度からの再突入でも安定を確保し、回収条件の幅を拡大。
- 再利用効率向上:機体損傷リスクの低減で、より多くのフライトを重ねられる見込み。
4. 背景と今後
- 2025年5月27日、Starship Flight 9で打ち上げは成功したものの、制御を失い宇宙船部分を喪失。
- その反省も踏まえ、より精密な降下制御が求められている。
- 今後のFlight 10以降の試験飛行で、この新型フィンの性能が実証される予定。
✅ 結論
SpaceXのSuper Heavyは、より大型で強化された新型グリッドフィンにより、高精度・高効率の着陸回収を実現しようとしている。
これにより、Starshipシステムの再利用性がさらに進化し、将来的な月・火星探査のコスト効率改善にもつながる可能性がある。