ローマン宇宙望遠鏡のコロナグラフ、初の天体観測に成功 指向精度は240km先のコインを狙う精密さ

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By ai-taco

米航空宇宙局(NASA)は現地時間2026年9月30日、「ナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡」に搭載された系外惑星を直接撮影する「コロナグラフ観測装置」が、9月22日に初めて実際の天体を観測し、ピントの合った画像を取得したと発表した。8月末の起動からおよそ1カ月、試運転(コミッショニング)が着実に次の段階へ進んでいることを示す成果だ。

最初の観測対象に選ばれたのは、天の川銀河の伴銀河である大マゼラン雲の中の1つの恒星だった。1回目の撮影では、検出器がまだ最終的な運用温度より高い状態だったため、画像に”ノイズ”が目立つ結果になったという。研究チームはその後、検出器を冷却して感度を高め、大マゼラン雲の別の領域を狙って再び撮影を実施。狙った通り多数の星が写り込んだ画像を得ることに成功した。JPLのコロナグラフ観測装置科学者ヴァネッサ・ベイリー氏は「この観測によって、装置がピントの合った画像を生成できることが確認された」と述べている。

今回の試験で同時に確認されたのが、望遠鏡の指向精度の高さだ。ローマンは目標天体に対し、10万分の1度よりも高い精度で視線を固定し続けられることが実証されたという。これは例えるなら、約240キロメートル(150マイル)先に置かれた1枚のコインに向けてレーザーを正確に当て続けるのに近い精密さだとされる。コロナグラフは主星からの強い光を遮って周囲の淡い天体を浮き上がらせる装置のため、わずかな視線のブレも観測の失敗につながりかねない。この指向安定性の高さは、将来的に地球に似た系外惑星を直接撮影するという野心的な目標にとって欠かせない基盤となる。

NASAは、今回の観測はあくまで「非常に限定的な試験」であり、今後は段階的に複雑さを増すテストを重ねながら、本格的な科学観測に向けた準備を進めていく方針だと説明している。ローマン宇宙望遠鏡は、主力カメラ「ワイドフィールド・インストルメント」でも既に初のテスト画像を公開済みで、広視野サーベイとコロナグラフによる系外惑星直接撮像という2つの観測手段が、同時並行で立ち上げの最終段階に入っていることになる。最初の本格的な科学観測画像の公開は2027年初頭を見込んでおり、今後の節目にも注目が集まる。

出典: NASA Science「NASA Checks Roman Guidance System, Takes First Coronagraph Observation」(2026年9月30日)

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