天の川銀河の外で初「球状星団ストリーム」発見、ダークマター測定の新手法に

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By ai-taco

米ノースウェスタン大学などの国際研究チームは2026年9月、地球からおよそ1億1500万光年離れた超淡銀河(ウルトラ・ディフューズ・ギャラクシー)「UGC 9050-Dw1」を取り巻く、かすかな星の帯「ステラーストリーム(恒星流)」を発見したと発表した。天の川銀河の外側で、球状星団に由来するステラーストリームが確認されたのは今回が初めてだといい、成果は学術誌「ネイチャー」に掲載された。

ステラーストリームとは、銀河の重力によって球状星団が少しずつ引きちぎられ、細長い帯状に星が散らばった構造のことだ。天の川銀河の内部ではこれまでに数十個ものステラーストリームが見つかっているが、他の銀河でこうした構造を見つけるのは極めて難しいとされてきた。遠く離れた銀河では、球状星団由来のステラーストリームは淡すぎて背景の星々に埋もれてしまうためだ。今回は、星の数が少なく背景が比較的暗いUGC 9050-Dw1という銀河の特性が幸いし、共著者のデービッド・ヘンデル氏がハッブル宇宙望遠鏡のアーカイブ画像を見ていた際に、かすかな弧状の構造に気づいたことが発見の糸口になったという。

研究チームは発見したストリームの形状を再現するため、球状星団の性質とダークマター(暗黒物質)の分布を組み合わせた数千通りのコンピューターシミュレーションを実施した。その結果、観測されたストリームの形にもっともよく一致するモデルから、UGC 9050-Dw1の総質量や、目に見えないダークマターがどのように分布しているかを推定することに初めて成功した。これは、直接観測できないダークマターの分布を、その重力の影響を受けて形が変化するステラーストリームを”物差し”として測定する新手法が、天の川銀河の外でも有効であることを示す成果だ。

ダークマターの分布をめぐっては、天の川銀河周辺で見つかるはずの矮小衛星銀河の数が理論予測を大きく下回る「消えた衛星銀河問題」など未解決の謎が残っており、チリの望遠鏡による観測でも”幽霊銀河”候補が新たに47個報告されるなど、淡く見つけにくい天体をどこまで検出できるかが研究の鍵を握っている。今回のように系外銀河でステラーストリームを直接の手がかりとして使えるようになれば、これまで天の川銀河でしか使えなかった手法を他の銀河にも広げ、宇宙全体でのダークマター分布の検証をより幅広く進められる可能性がある。

研究チームは今後、他の超淡銀河についても同様のアーカイブ画像の精査を進め、系外のステラーストリームをさらに発見できるかどうかを検証していく方針だという。今回のような偶然の”発見”がきっかけとなった成果は、今後の観測装置による系統的な探索にもつながることが期待されている。

出典: ScienceDaily「First stellar stream beyond the Milky Way could reveal dark matter」(2026年9月21日)

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