地球の約10倍を超える質量を持つ岩石惑星は「メガ・アース」と呼ばれ、いくつか報告されてきました。ところが、カーシー・L・ブリンクマン氏とニコラス・カウアン氏の研究は、これらの質量が恒星の活動によって実際より重く見えているだけの可能性が高いと指摘しています。論文は2026年10月8日にarXivに投稿されたプレプリントで、査読を経た論文としては公表されていません。Phys.orgが紹介しました。
背景として、惑星は地球半径の1.5〜1.75倍(質量で約4〜5倍)あたりから水素やヘリウムのガスをまとい始め、純粋な岩石の惑星が約10地球質量を超えて成長するのは難しいとシミュレーションで考えられています。そのため、ガスをほとんど持たない高密度の惑星が10倍を超える質量で見つかれば、円盤が消えた後の衝突や、巨大惑星の核がむき出しになったものなど、特別な形成経路が必要になります。
一方、惑星の質量は「視線速度法」(惑星の重力で恒星がわずかに揺れる動きを光の波長のずれで測る方法)で求められますが、恒星の黒点が自転で見え隠れすると、このずれが乱され、質量が過大に出ることがあります。研究チームはNASA系外惑星アーカイブから、半径が地球の4倍未満で視線速度法により質量が測られた333個の惑星を選び、質量と半径の関係を調べました。
その結果、10地球質量を超えるのに岩石に近い密度、またはガスが少ない高密度の惑星が8つ見つかりました。岩石の密度を示す4つはWASP-84 c、TOI-1347 b、TOI-2322 c、HD 63433 b、水など重い成分を含みうる4つはGJ 523 b、TOI-815 c、HD 18599 b、GJ 143 bです。8つの主星はすべて磁気的に活動的でした。4つの岩石惑星が活動的な恒星の周りにすべて集まる確率は約1%、8つ全部なら1%を大きく下回るといいます。
形成に時間がかかるはずの巨大な岩石惑星が、若く活発な星に偏る物理的な理由は見当たらないとして、著者らは「最も可能性が高いのは恒星活動による質量の見かけの水増し」と結論づけました。例えば、HD 63433 bは、ある研究チームでは37地球質量、別のチームでは約21地球質量と食い違っています。観測の間隔を短くした繰り返し測定で、恒星の活動を追跡しながらモデル化する必要があると提言しています。
ただし、3つの惑星ではノイズに対して信号が弱く、標準的な解析では確実な補正ができなかったとされ、プレプリントの段階であることも含めて、今後の検証が待たれます。
出典: Phys.org「Are 'mega-Earths' real? Stellar activity may explain these oversized rocky worlds」(2026年10月22日)