チリのヴェラ・C・ルービン天文台の試験データから、天の川銀河を取り巻く、これまで知られていなかった暗い天体が2つ見つかりました。Phys.orgが、米イェール大学の発表をもとに伝えています。
1つは「みずがめ座IV(Aquarius IV)」と名づけられた、非常に暗い矮小銀河(小さな銀河)です。天の川銀河の外縁部、地球から約35万5000光年の距離にあります。もう1つは「Rubin-GC1」という星団で、天の川銀河の向こう側にあり、塵に隠された領域にあります。距離は記事では示されていません。
使われたのは、ルービン天文台が正式な観測を始める前の2025年4月から2026年1月にかけて取得された試験データです。全天の約7%をカバーしています。ルービン天文台は口径8.4メートルのシモニー・サーベイ望遠鏡と、32億画素のカメラをもち、全天を繰り返し撮影する10年間の観測計画(LSST)が、今年の6月に始まっています。
みずがめ座IVの論文は、イェール大学の大学院生ウィリアム・サーニー氏らがRNAAS(アメリカ天文学会研究ノート)に発表しました。Rubin-GC1は、シカゴ大学のアシェイ・パイ氏らが「ヘビつかい座の塵に覆われたハロー球状星団」として報告した論文が、天体物理学誌ApJレターズに受理されています(プレプリントはarXiv:2609.15872)。両方の研究に、イェール大学のマーラ・ゲハ教授も参加しています。
天の川銀河の伴銀河として確認されているのは約65個ですが、実際には数百個の暗い伴銀河があると考えられています。研究チームは、今回の発見を、ルービン天文台がその「国勢調査」を完成させられることを示す早い段階のしるしだとしています。
出典: Phys.org「Rubin observatory reveals two hidden companions of the Milky Way」(2026年10月29日)