
セキュリティ専門メディアThe Hacker Newsは、AnthropicのClaudeやOpenAIのChatGPTの「デスクトップアプリ」を装い、悪意のあるプログラム(ローダー)と暗号資産マイナーを配布するキャンペーンが確認されたと報じました。このキャンペーンは「Yoba」と名付けられています。
手口の入り口になっているのは、GitHub上に作られた偽のプロジェクトです。「公式のデスクトップアプリ」のような顔をしたページを用意し、AIサービスを手軽に使いたい人にダウンロードさせようとします。ChatGPTやClaudeのように利用者が多いサービスほど、こうした「便乗」の標的になりやすいのが実情です。
ここで厄介なのが、署名付きの実行ファイルが悪用されている点です。署名付きのファイルは「出所が確かなソフト」という目印になるため、セキュリティソフトや利用者の警戒をすり抜けやすくなります。ただし、署名があるからといって、そのファイルを配っているサイトが本物とは限りません。
ダウンロードされるのは、マルウェアを呼び込む「ローダー」と、パソコンの処理能力を勝手に使って暗号資産を掘る「マイナー」です。感染すると、パソコンが急に重くなる、ファンが常に回り続ける、電気代がかさむといった症状が出るほか、ローダー経由で別のマルウェアが追加される危険もあります。なお、攻撃の細かい仕組みの詳細は、ここでは取り上げません。
対策として、まず「ソフトは必ず公式サイトか公式ストアから入手する」ことが基本です。GitHubのプロジェクトであっても、運営元が公式アカウントかどうか、スター数や公開時期が不自然でないかを確認してください。また、ソフトのセキュリティホールだけでなく、人気サービスに便乗した偽アプリのように「利用者の油断」を突く手口にも注意が必要です。心当たりのあるアプリを入れてしまった場合は、パソコンを一度ネットワークから切り離し、セキュリティソフトでフルスキャンを行ってください。
出典: The Hacker News「Fake ChatGPT and Claude Apps Abuse Signed Executables to Deploy Crypto Miners」