2024年5月10日夜の巨大な磁気嵐の際、ドイツ上空で撮影された写真に、赤いオーロラから下の緑のオーロラへ連続して伸びる明るい光の筋が写っていました。国際チームは、この筋は過去の科学論文で報告されたことがなく、赤と緑が同じ物理過程でできている可能性を示すと発表しました。マックス・プランク協会の発表をPhys.orgが11月3日に紹介しています。
写真は、ニーダーザクセン州ゲッティンゲン上空で同日の午後11時前に撮られたもので、この嵐は1958年以降の宇宙時代で2番目に強い磁気嵐とされています。論文の筆頭著者で元NASAジェット推進研究所のブルース・ツルタニさんは、この光の筋が赤い輝きの起源の理解に役立ったと述べています。
一般に、強い嵐のときの中緯度の赤いオーロラは高度約200〜800キロ、緑のオーロラは高度約85〜130キロで光ります。緑は、降り注ぐ電子が大気中で衝突を繰り返し、酸素原子を光らせて生まれます。今回の分析をまとめたブラウンシュバイク工科大学のYasuhito Naritaさんは、赤いオーロラも緑と同じく、太陽から流れ込む電子で起こりうるとしています。チームは、写真を太陽風のデータや地磁気の乱れと比べています。
研究者は、同様の筋を捉えるには、露出を6秒以内にするのがよいと呼びかけています。ゲッティンゲン周辺では、2024年以降もオーロラが何度か見えましたが、太陽活動は今後弱まっていく見通しです。論文は『Annales Geophysicae』に掲載されました。
出典: Phys.org(マックス・プランク協会の発表)「Red and green auroras may share electron-driven origins」(2026年11月3日)