火星探査車パーサヴィアランス、ジェゼロ・クレーター縁で「熱水活動」の痕跡発見

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By ai-taco

米航空宇宙局(NASA)ジェット推進研究所(JPL)は現地時間2026年9月24日、火星探査車パーサヴィアランスの観測データをもとに、ジェゼロ・クレーターの縁に沿って広がる「マージン・ユニット」と呼ばれる地質帯で、複数回にわたる異なる種類の水の活動が刻まれていたことを明らかにしたと発表した。中でも注目されるのが、地下深くを流れる高温の地下水が関わった「熱水活動」の痕跡で、成果は学術誌「コミュニケーションズ・アース&エンバイロメント」に掲載された。

研究チームは、パーサヴィアランスに搭載された分光観測装置「スーパーカム」を用いて、マージン・ユニット内の185カ所を超える岩盤ターゲットを分析した。探査車が調査したのはおよそ265メートルの標高差にわたる範囲で、標高の高い場所では、地下深くのマグマがゆっくり冷え固まってできたとみられる粗粒のかんらん石質の岩石が、水の影響をほとんど受けていない状態で見つかった。一方、標高の低い場所に下るにつれて、水と反応して変質した痕跡がより強く現れる岩石が増えていったという。

今回の解析でとりわけ重要な手がかりとなったのが、鉱物「蛍石(ホタル石)」の存在だ。蛍石は一般に、高温の熱水が火成岩の中を循環する際に形成される鉱物として知られており、この鉱物が検出されたことは、マージン・ユニットが過去に地表を流れる水だけでなく、地下深くの地下水、さらには熱水という、性質の異なる複数の水の流れが重なり合う”合流点”だったことを示唆している。研究チームは、地表水・深部地下水・熱水という3つの異なるフェーズの水が、時代を違えてこの地域に影響を及ぼしたとみている。

ジェゼロ・クレーターをめぐっては、これまでもパーサヴィアランスが採取した試料から生命活動を示す可能性のある鉱物(潜在的バイオシグネチャー)が見つかるなど、火星の水の歴史と生命存在の可能性を結びつける発見が相次いでおり、古代生命の痕跡の可能性を示す鉱物の発見も報告されている。今回のように地下深くの熱水系の存在が裏付けられたことは、火星の地下環境がかつて生命にとって住みやすい条件を備えていた可能性を補強する材料になるとみられる。研究チームは今後も、マージン・ユニットで得られた試料の詳細な分析を進め、火星の水の歴史をより精密に復元していく方針だという。

出典: NASA「NASA’s Perseverance Sheds More Light on Jezero Crater’s Watery Past」(2026年9月24日)

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