超巨大ブラックホールに繰り返し接近しても生き延びる恒星、減光の謎は「自転」で解明

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By ai-taco

銀河中心の超巨大ブラックホールに繰り返し接近しながらも破壊されずに生き延び、そのたびに閃光を放つ奇妙な恒星たちの観測例が近年相次いで報告されている。「繰り返し部分的潮汐破壊イベント(repeating partial TDE)」と呼ばれるこの現象について、米シラキュース大学の研究チームが、閃光が周回のたびに徐々に暗くなっていくという長年の謎を解く鍵は恒星の「自転」にあるとする研究成果を発表した。

部分的潮汐破壊イベントでは、恒星がブラックホールに接近した際、密度の高い中心核は壊れずに残る一方、密度の低い外層のガスだけが潮汐力で剥ぎ取られ、ブラックホールに降着して明るい閃光を生む。生き残った中心核はその後もブラックホールの周りを数か月から数年周期で周回し続け、接近するたびに外層をさらに削り取られて再び閃光を放つ。これが繰り返されることで「同じ星と同じブラックホールの相互作用」を複数回観測できる、天文学的に貴重な現象となる。

これまで、一部の天体では周回を重ねるごとに閃光が次第に暗くなっていく現象が観測されていたが、その理由は理論的に説明できていなかった。シラキュース大学のチームがモデル計算を行った結果、恒星の自転が公転と同じ向きに速く回転している(プログレードで自転速度が大きい)場合に、観測されている「徐々に暗くなる」パターンをうまく再現できることが分かったという。

この発見は、恒星がブラックホールとの相互作用の中でどのように物質を失い、どのような軌道進化をたどるのかを理解する上で重要な手がかりになるとみられる。研究チームは今後、より多くの繰り返しTDE天体の光度変化を分析し、自転の効果を検証していく方針だ。

出典: Syracuse University News(2026年9月1日)

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