中国「力箭一号」、軌道上AIスパコン衛星「超智算1号」搭載し打ち上げ 6日間で6回目の軌道打ち上げ

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By ai-taco

中国の民間宇宙企業CASスペース(中科宇航)は現地時間2026年9月20日午後0時3分、小型ロケット「力箭一号(Kinetica-1)」の18号機を中国甘粛省の酒泉衛星発射センター(東風商業宇宙イノベーション実験区)から打ち上げた。今回のミッションでは、リモートセンシングや防災、科学実験、AIコンピューティング、次世代通信技術など多様な用途を持つ9基の衛星を、太陽同期軌道へ投入することに成功した。

今回の打ち上げでとりわけ注目を集めているのが、主要ペイロードとして搭載された衛星「超智算1号(Chaozhisuan-1)」だ。2024年7月設立の中国企業、超智算(北京)科技によって開発されたこの衛星は、分解能4メートル級の可視光カメラと、軌道上でAI処理を行う搭載コンピューターを備えている。撮影した地球観測画像をその場でAIが解析し目標物を識別することで、大量の生データを地上へ送信する必要性を減らせる点が特徴だという。光通信レーザーリンクによる衛星間通信機能も備えており、軌道上で直接データを処理・共有する新しい衛星運用の形を模索する試みとされる。

中国では、こうした「軌道上コンピューティング」インフラの構築競争が本格化しつつある。浙江省政府や浙江大学、アリババなどが関わる浙江省実験室は2026年5月、同様のコンセプトを掲げる「三体計算星座」の衛星12基を打ち上げており、2028年までに総計算能力1000ペタ演算/秒(POPS)規模、衛星2800基からなる巨大コンステレーションの完成を目指すと発表していた。今回の超智算1号は、これとは別系統の企業による、中国で3例目となる宇宙ベースのコンピューティング事業の始動と位置づけられている。

ロケット・ラボが日本のシンスペクティブ向けにレーダー衛星「StriX」を高頻度で打ち上げるなど、各国の商業宇宙企業が打ち上げ体制を競い合う中、中国も負けじと打ち上げ間隔を狭めている。今回の力箭一号打ち上げは、中国にとって6日間で6回目となる軌道打ち上げで、力箭一号としては通算16回目の飛行、シリーズ全体の成功率は100パーセントを維持しているという。中国の民間ロケット産業をめぐっては、再使用型ロケット「朱雀(Zhuque)-3」の初軌道試験でブースターが爆発する不具合も報告されたばかりだが、力箭一号のような使い切り型小型ロケットは着実に打ち上げ実績を積み重ねている。

超智算1号のような衛星コンピューティング事業が実際にどこまで実用段階に達するのか、そして軌道上でのデータ処理がどのような分野で真価を発揮するのかは、今後の運用状況を通じて明らかになっていく見通しだ。

出典: Global Times「Kinetica-1 successfully launches 9 satellites as China completes 6 orbital launches in 6 days」(2026年9月20日)

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