米航空宇宙局(NASA)は、国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在していた有人ミッション「クルー12」の地球帰還について、当初予定していた10月5日から10月7日(水)に延期すると発表した。帰還予定地である米カリフォルニア州沖の太平洋上の海況と気象条件を確認した結果、安全な着水を優先してスケジュールを見直したという。
クルー12は、NASA宇宙飛行士のジェシカ・メイア氏とジャック・ハサウェイ氏、欧州宇宙機関(ESA)のソフィー・アドゥノー氏、ロシア宇宙機関(ロスコスモス)のアンドレイ・フェディアエフ氏の4人で構成される。2026年2月13日にスペースXのファルコン9ロケットで打ち上げられて以来、ISSでおよそ235日間にわたり滞在し、循環器系の医学研究や病原性細菌の挙動解析、微小重力環境下での医療用液剤の製造実験など、幅広い科学ミッションに取り組んできた。
クルー12の後任として10月1日に打ち上げられた「クルー13」は、史上最速となる打ち上げ後約7時間50分でISSへのドッキングを終えており、すでに両クルーの間で短期間の引き継ぎ作業が行われてきた。新たな予定では、クルードラゴン宇宙船は10月7日にISSを離脱し、太平洋上へ着水する見込みだ。
米政府機関閉鎖の影響でNASAの業務が大幅に縮小されているさなかでも、ISSに滞在する飛行士の安全な帰還に関わる運用は「人命と財産の保護に不可欠な業務」として優先的に維持されている。今回の帰還延期も、シャットダウンの影響ではなく、着水海域の気象・海況を踏まえた通常の安全判断によるものとみられる。
出典: Gulf Times「NASA pushes back Crew-12 departure from International Space Station」(2026年10月)