NASAのSPHEREx、37個の褐色矮星を観測 大気の化学組成が年齢とともに変わる様子を捉える

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By ai-taco

褐色矮星は、星と同じようにガス雲から生まれながら、中心で水素の核融合を続けるだけの質量を持たない天体です。惑星のように恒星に縛られず宇宙を漂い、内部の熱で光っています。1990年代に最初に発見されました。NASAは10月8日、宇宙望遠鏡SPHEREx(スフィアレックス)による褐色矮星の観測成果を発表しました。

SPHERExは2025年3月に打ち上げられた赤外線宇宙望遠鏡で、1日に約3600枚もの画像を撮って全天地図を作っています。可視光の深い赤から赤外線まで102の色で明るさを測り、天体ごとのスペクトル(光を波長ごとに分けたもの)を得られるのが特徴です。褐色矮星の観測は、この任務の「副業」にあたります。

今回の研究では、近くにある37個の褐色矮星を分析しました。表面温度は約2200℃から零下20℃までと、褐色矮星の全域をカバーしています。これまで宇宙望遠鏡で詳しく調べられた褐色矮星は数十個にとどまり、SPHERExはこの波長域で数千個を撮像する初めての望遠鏡です。さらに数千個の分析が進行中です。

SPHERExが撮影した褐色矮星を並べた格子状の画像。白やオレンジから深い赤まで色の異なる点が並ぶ
SPHERExが観測した褐色矮星を温度順に並べた画像です。高温の天体は白やオレンジ、低温になるほど深い赤に見えます。 Credit: Zafar Rustamkulov/NASA/JPL-Caltech

その結果、褐色矮星の大気には水、二酸化炭素、一酸化炭素、メタンが含まれていることが分かりました。木星や土星のような巨大惑星と似た面もあります。これらの分子が作る吸収のパターンは、褐色矮星が年を重ねて冷えるにつれて変化します。雲が薄れ、メタンの多い大気に移り変わる途中の天体もありました。

現在のモデルは化学組成の大まかな傾向は再現できますが、この雲の多い移行期のデータには合いにくいといいます。同じ温度でもスペクトルが違う個体が多く、褐色矮星の多様性は大きいようです。成果は『アストロフィジカル・ジャーナル』に掲載され、データは研究者と一般に無償公開されています。筆頭著者はカリフォルニア工科大学IPACのザファー・ルスタムカロフ氏です。

出典: NASA「NASA's SPHEREx Telescope Sees Menagerie of Brown Dwarfs」(2026年10月8日)

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