ハッブル望遠鏡、重力レンズ銀河を撮影 ローマン宇宙望遠鏡の観測に備え、ダークマター解析の土台に

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By ai-taco

NASAは10月22日、ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した重力レンズの画像を公開しました。画像の中央には、Sの字を裏返したような腕を持つ棒渦巻銀河が大きく写り、右下の隅には「DESI J194.5345+03.5358」と呼ばれる重力レンズが見えています。NASAによると、この渦巻銀河の大きさは私たちの天の川銀河とほぼ同じです。

重力レンズとは、手前にある銀河の質量が周囲の空間をゆがめ、その後ろにある銀河の光を曲げて拡大して見せる現象です。今回のレンズでは、赤みを帯びた楕円銀河が手前にあり、その両側に、背後の銀河の青い像が大きな弧と、小さな反転した像として写っています。NASAの説明では、手前の楕円銀河までの距離は約45億光年、背後の銀河は約80億光年で、ほぼ2倍遠くにあります。

ハッブルが撮影した渦巻銀河と、右下の重力レンズ(拡大図つき)
画像の中央の渦巻銀河と同じ視野に写っていた重力レンズ「DESI J194.5345+03.5358」を、右上に拡大して示した図です。赤みを帯びた楕円銀河の横に、背後の銀河の青い弧が見えます。 Credit: NASA, ESA, and X. Huang (University of San Francisco); Processing: Gladys Kober (NASA/Catholic University of America)

レンズ効果の大きさは、手前の銀河の質量が大きいほど強くなります。研究者はこのゆがみ方を測ることで、手前の銀河の質量と、そのうち目に見えない「ダークマター(暗黒物質)」がどれだけを占めるかを調べます。NASAは、見えている物質だけではこのゆがみを説明できないと述べています。

この画像は、ハッブルが新しいナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡の科学観測に備えて撮影した、多くの重力レンズ画像のひとつです。ハッブルは重力レンズを1つずつしか見られませんが、ローマンは広い視野で空を見渡し、はるかに多くのレンズを捉えられます。天文学者はハッブルの鮮明な画像をもとに、ダークマターによるゆがみを解析するコンピューターモデルを作っており、このモデルはローマンの大きな画像の解析に使われる予定です。ローマンが見つけた興味深いレンズは、ハッブルが追観測もします。ローマンの観測計画については、ローマン望遠鏡で「超深宇宙」を撮る計画の記事もご覧ください。

出典: NASA「NASA’s Hubble Charts Path for Roman with Gravitational Lenses」(2026年10月22日)

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