小惑星を核爆発でそらすなら「どの面を狙うか」が重要 そらす速さに約5倍の差 米サンディア研究所

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By ai-taco

地球に衝突するおそれのある小惑星を見つけた場合の対策の一つに、小惑星の近くで核爆発を起こし、そのX線で片側の表面を蒸発させ、噴き出す物質の反動で軌道をそらす方法があります。アメリカのサンディア国立研究所の物理学者Nathan W. Moore氏らは、この方法の効果が、小惑星の形と、どの面を狙うかによって大きく変わることを、シミュレーションで示しました。成果は惑星科学の学術誌『イカロス』に掲載されました。

研究チームは、高速・高エネルギーの実験の解析に使われる計算コード「ALEGRA」と、気体の流れを粒子の動きとして計算するモンテカルロ法のコード「SPARTA」を組み合わせ、表面から蒸発した物質の噴き出しを効率よく計算する手法を開発しました。探査機の接近観測で得られた、詳細な3次元の形状データを入力に使います。Moore氏によると、新しい手法は従来のモデルより1600倍以上速いといいます。シミュレーションでは、小惑星「ベンヌ」「イトカワ」「ゴレフカ」の形が使われました。

結果、同じ小惑星でも、X線を当てる面によって、与えられる勢い(運動量)や自転の変化が違いました。ある方向から当てると、そらす速さは毎秒3.9ミリでしたが、別の方向からでは毎秒0.8ミリと、5倍近い差が出ました。別の小惑星では、自転の速さの変化が17倍も違ったといいます。Moore氏は「正しい面を選べば勝ち。間違えれば、ひどい日になりかねない」と話しています。

一方で、課題もあります。このモデルが予測できるのは表面の岩石が砕ける範囲までで、小惑星全体がばらばらになるような場合は扱えません。また、小惑星のあらゆる面について、かなり正確な形状データが必要です。実際に、爆発物を最適な距離と方向に置くことも難しい可能性があります。サンディア研究所は以前、大型のX線発生装置「Zマシン」を使った実験で、X線で小さな小惑星の模擬物質をそらせることを初めて示しており、今回の研究はその延長にあたります。

出典: Sandia National Laboratories(Phys.org経由)「An asteroid's shape influences where a nuclear blast must be aimed to deflect it」(2026年11月3日)

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