
台湾のセキュリティ企業DEVCOREの研究者Orange Tsai氏が、Microsoft Edgeを攻略した手法の全容を10月28日に公開しました。この攻撃連鎖は、5カ月前のハッキング大会「Pwn2Own」で17万5,000ドルの賞金を獲得したものです。
最大の特徴は、「メモリ破壊」を一切使っていない点です。従来のブラウザー攻撃の多くは、プログラムがメモリを誤って扱う不具合を突きますが、今回は「ロジックバグ」、つまり処理の手順や条件判断の設計上の誤りだけを組み合わせています。こうした欠陥は、メモリ保護の仕組みでは防ぎにくいとされます。
報告によれば、この連鎖を使うと、悪意のあるWebページを開いただけで、Windowsパソコン上でEdgeの「サンドボックス」の外側でコードが実行されるおそれがあります。サンドボックスとは、ブラウザーの動作を隔離された領域に閉じ込め、万一乗っ取られても被害がパソコン全体に及ばないようにする仕組みです。これを抜けられると、パソコンそのものが操作される危険があります。
この種の欠陥はベンダーに報告されたうえで修正されるのが通例で、大会から公開まで数カ月空いているのもそのためです。一般の利用者は、Edgeを自動更新のまま最新の状態に保ち、再起動の案内が出たら早めに再起動することが、最も確実な対策です。