ロシアの補給船「プログレスMS-35」打ち上げ、9月18日にISSへドッキングへ

ロシアの無人補給船「プログレスMS-35」が2026年9月16日、協定世界時13時33分(日本時間同日22時33分)、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地31/6射点から「ソユーズ2.1b」ロケットで打ち上げられた。国際宇宙ステーション(ISS)へ物資を届けるプログレス補給船としては通算188機目の飛行となる。 打ち上げ時の質量はおよそ7280キログラムで、与圧区画には食料や船内機器のメンテナンス用部品、各種の科学実験用の資材などが積み込まれている。非与圧区画には推進剤や飲料水、ステーション内の大気を補充するための各種ガスのタンクも搭載されており、ISSの日常的な運用を支える定期便としての役割を担う。 プログレスMS-35は9月18日、協定世界時18時37分(日本時間19日午前3時37分)ごろ、ISSロシア区画の「ポイスク」モジュールにあるゼニス(天頂)方向のドッキングポートへ結合する予定だ。物資の補給に加えて、プログレス補給船は自身のエンジンを使ってISSの高度を引き上げる「リブースト」の役割も伝統的に担ってきた。近年はスペースXのドラゴン補給船も軌道上昇の一部を分担するようになっているが、ロシア区画の姿勢制御や燃料補給においてプログレスは依然として欠かせない存在となっている。 ISSは地球の希薄な大気との摩擦により徐々に高度が低下するため、定期的な補給船の到着とリブーストが欠かせない。今回のプログレスMS-35の打ち上げも、ISSの運用を継続的に支える一連の補給ミッションの一つに位置づけられる。ドッキングが成功すれば、乗組員は搭載された食料や実験資材を順次ステーション内へ搬入する作業に取りかかる見通しだ。 出典: NASASpaceFlight.com「Launch Preview: Nine orbital launches scheduled from sites around the world」(2026年9月)

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ローマン宇宙望遠鏡、燃料節約で運用期間が最大22年に倍増 NASA発表

米航空宇宙局(NASA)は2026年9月14日、8月30日に打ち上げられた「ナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡」について、初回の軌道修正(ミッドコース・コレクション)が極めて高精度に行われたことなどにより、運用可能な期間がこれまでの想定の2倍以上、最大22年に延びる見通しになったと発表した。ローマン望遠鏡はもともと、主要ミッション5年に延長ミッション5年を加えた計10年分の燃料を積んで打ち上げられていた。 今回の延命の背景には、望遠鏡自体の質量が想定より軽かったことがある。開発チームは燃料量を、観測装置込みの最大重量として9800キログラムを見込んで計算していたが、実際にファルコン・ヘビーで打ち上げられた際の重量は8056キログラムにとどまり、この差分がおよそ4年分の追加運用に相当する余剰燃料としてそのまま活きた形だ。 さらに、9月上旬に実施された初回の軌道修正噴射では、200キログラムとして確保していた燃料予算のうち、消費されたのはわずか18キログラム、割合にして9%ほどにとどまったという。この極めて正確な軌道修正に加え、今後予定されている2回目の軌道修正や軌道投入時の噴射でも同程度の効率が見込まれることから、NASAは運用可能期間を最大22年と見積もった。 ローマン望遠鏡をめぐっては、系外惑星を直接撮影するコロナグラフ観測装置の起動にも既に成功しており、広視野観測によるダークエネルギー・ダークマター研究と、系外惑星の直接観測という二つの科学目標を両立させるミッションとして期待が高まっている。今回の運用期間延長により、こうした大規模サーベイを長期にわたって継続できる可能性が広がったことになる。 NASAは今後、10月ごろに予定される2回目の軌道修正と、太陽・地球系のラグランジュ点2(L2)への最終的な軌道投入を経て、本格的な科学観測フェーズへ移行する方針だ。今回の燃料節約が実際にどこまで運用寿命に反映されるかは、今後の軌道投入の精度にも左右されるとみられ、NASAは引き続き経過を注視していくとしている。 出典: NASA Science「Fuel Savings Double Potential Lifetime for NASA’s Roman Mission」(2026年9月14日)

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SpaceX、ファルコンロケット700回目の打ち上げに成功

2026年9月13日、SpaceXはファルコンロケットの通算700回目の打ち上げを実施しました。今回のミッションでは、SES向けのO3b mPOWER衛星群の最終3機を軌道へ投入しています。 また9月に入ってからも、USSF-153ミッション(米宇宙軍向け衛星打ち上げ)やStarlink衛星27機の追加投入など、打ち上げが相次いでいます。一方でNASAとSpaceXは、ドラゴン宇宙船の推進系で酸化剤漏れが見つかったことを受け、Crew-13ミッションの延期を発表しました。 詳細はこちら: Spaceflight Now

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電波望遠鏡MeerKAT、遠方宇宙の中性水素信号を単独で直接検出 新たな宇宙地図作成法に道

英マンチェスター大学と南アフリカ・ウェスタンケープ大学の研究チームが、南アフリカの電波干渉計「MeerKAT(ミーアキャット)」を用いて、数十億光年彼方に存在する中性水素ガスが放つ極めて微弱な電波信号を直接検出したと発表した。成果は米天体物理学専門誌「アストロフィジカル・ジャーナル・レターズ」に掲載された。 中性水素原子は、波長21センチメートルにあたる特有の電波(21センチ線)を自然に放射する。宇宙の膨張にともないこの信号は引き伸ばされて波長が伸びるため、その伸び具合から発信源までの距離や時代を割り出すことができる。研究チームは約96時間分のMeerKAT観測データを解析し、赤方偏移z=0.32および0.44、距離にしておよそ36億7000万光年と47億6000万光年彼方の中性水素信号を検出することに成功した。 今回の成果で特に注目されるのは、これほどの距離において、光学観測による銀河サーベイのデータと組み合わせることなく、MeerKATの電波観測データのみでこの微弱な信号を直接検出できた点だ。この手法は「水素強度マッピング」と呼ばれ、個々の銀河を一つずつ数えるのではなく、広大な宇宙空間にまたがる水素ガスの合計の淡い輝きをまとめて測定することで、効率的に宇宙の大規模構造を調べられる強力な手法として位置づけられている。 この技術が確立されれば、銀河がどのように形成されたか、ダークマターが宇宙の大規模構造(コズミック・ウェブ)をどのように形作ってきたか、そして宇宙が数十億年かけてどのように進化してきたかを解明する手がかりが得られると期待されている。個々の天体を検出する従来の銀河サーベイに比べ、広い宇宙空間を効率よく調査できる点が大きな利点だという。 研究チームは今後、観測対象となる天域をさらに広げ、より長時間の観測を重ねることで、中性水素ガスの分布をより詳細にマッピングしていく方針だという。 出典: phys.org「MeerKAT directly detects faint hydrogen signal from the distant universe」(2026年9月)

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Gaiaが見つけた”物静か”なブラックホール連星、近接軌道での生存に新たな説明

欧州宇宙機関(ESA)の位置天文衛星「ガイア(Gaia)」の観測データから発見された3個の「物静かな」恒星質量ブラックホール(BH1・BH2・BH3)をめぐり、その形成過程の謎に迫る新たな理論研究が発表された。これらのブラックホールは、周囲のガスを激しく飲み込むクエーサーのような活動的な天体とは異なり、質量の小さい伴星を重力でわずかに揺らす動きからガイアが間接的に検出した、これまで見つけることが難しかった「休眠状態」の天体だ。 3個のうち、Gaia BH3は伴星との軌道間隔が比較的広いのに対し、BH1とBH2は伴星がはるかに近い軌道を周回していることが分かっている。この近接軌道こそが長年の謎だった。巨大な恒星が死を迎えてブラックホールになる際には、星の外層が大きく膨張する段階を経るため、近くを回る伴星はこの膨張した恒星に飲み込まれ、合体してしまうはずだと考えられてきた。BH1やBH2の伴星が、なぜ合体を免れて生き延びたのかが説明できずにいた。 今回の研究では、この矛盾を解消する仕組みとして「非保存的な質量移動」と呼ばれる過程が提案された。通常のモデルでは、膨張した恒星から流出した物質の大部分が伴星に降り積もると仮定されるが、実際には物質の大半が系全体から直接逃げ出しているとすれば、運び去られる角運動量はわずかで済み、軌道が劇的に縮まることもない。この代替的な質量損失の経路を仮定すると、連星は破局的な合体を避けたまま進化し、最終的にBH1やBH2のような特徴を持つ系へと自然に行き着くという。 この結果は、これまで単純な比例関係で理解されてきたブラックホールと伴星の軌道進化について、標準的な恒星進化モデルだけでは説明しきれない多様な経路が存在することを示している。ガイアによる休眠ブラックホールの発見が相次ぐ中、今回の理論は観測されたBH1・BH2の特異な軌道を自然に再現できる数少ない説明の一つとして注目される。 研究チームは今後、シミュレーションのさらなる検証や、ガイアの追加データによって発見が見込まれる同様の休眠ブラックホール系との比較を通じて、この形成モデルの妥当性を検証していく方針だという。 出典: phys.org「Quiet black holes with a stellar companion raise questions about how they form」(2026年9月8日)

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恒星間彗星3I/ATLAS、ALMAがメタノール異常濃集を検出 太陽系彗星の70倍以上

米航空宇宙局(NASA)ゴダード宇宙飛行センターのマーティン・コーディナー氏や米アメリカン大学のネイサン・ロス氏らの国際研究チームが、太陽系を通過中の恒星間天体「3I/ATLAS」を電波干渉計「アルマ望遠鏡(ALMA)」で観測し、メタノール(CH3OH)が異常なほど豊富に含まれていることを突き止めたと発表した。3I/ATLASは「オウムアムア」「ボリソフ彗星」に続き、これまでに確認された3例目の恒星間天体で、2025年7月に発見された。 研究チームがアルマ望遠鏡の小型干渉計「ACA」を用いて解析したところ、メタノールとシアン化水素(HCN)の存在比が70から120に達することが判明した。これは太陽系内で観測されてきたほぼすべての彗星を上回る値で、平均的な太陽系彗星に比べておよそ70倍ものメタノールを含んでいる計算になるという。これほど極端なアルコール濃集は、彗星の観測史上でも異例とされる。 さらに今回の観測では、メタノールが彗星本体の核だけでなく、コマ(彗星を取り巻くガス・塵の雲)の中に漂う微小な氷の粒子からも放出されている「二重の放出源」を持つことが確認された。恒星間天体でこうした挙動が追跡されたのは今回が初めてだという。成果は米天体物理学専門誌「アストロフィジカル・ジャーナル・レターズ」に掲載された。 3I/ATLASをめぐっては、別の研究チームによる分光観測で、氷点下240度を下回るような極低温環境で形成された可能性が示されるなど、他の手法による起源解明も進められている。今回のメタノール濃集という化学的な特徴は、この天体が太陽系の彗星とは異なる条件、たとえば有機物に富んだ特殊な環境で誕生した可能性を示す新たな手がかりとなる。 研究チームは今後もアルマ望遠鏡などによる追加観測を進め、3I/ATLASがどのような星系でどのような過程を経て形成されたのか、その化学組成のさらなる解明を目指す方針だという。 出典: ALMA Observatory「ALMA Detects Extremely Abundant Alcohol in Interstellar Comet 3I/ATLAS」(2026年9月)

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活動銀河核は星形成を「抑制」でなく「促進」? セイファート銀河9個に共通パターン発見

中心の超大質量ブラックホールが活発にガスを飲み込んでいる「活動銀河核(AGN)」は、これまで強力な放射やガス噴出によって周囲の星形成を抑え込む「クエンチング(星形成の停止)」の主要因として理解されてきた。しかし国際研究チームが欧州南天天文台(ESO)の超大型望遠鏡(VLT)に搭載された面分光装置「MUSE」を用いて近傍の9個のタイプ2セイファート銀河を調べたところ、むしろ活動銀河核が星形成を促している可能性を示す共通パターンが見つかったとする研究成果が発表された。論文の筆頭著者はピーシン・ジュー氏で、成果は学術誌「アストロフィジカル・ジャーナル」に掲載された。 研究チームは、理論的に構築した3次元の励起診断図をMUSEの観測データに適用し、銀河中心からの距離ごとにガスがどのようなエネルギー源によって光っているかを詳細に分類した。その結果、9個すべての銀河に共通して、中心からおよそ0.8〜6キロパーセク(1パーセクは約3.26光年)離れた領域にリングまたは弧状に連なる星形成領域が存在することが確認された。 同時に、活動銀河核由来の放射によって電離されたガスが円錐状(バイコーン)に銀河円盤の外側まで広がっている様子や、中心付近では高速の衝撃波に支配された領域が、しばしばこの電離円錐に対して垂直な方向に伸びている様子も観測された。星形成リング、電離円錐、そして垂直方向の衝撃波帯という3つの要素が組み合わさった構造が、調査した銀河すべてに共通して現れた点が今回の発見の核心だ。 この結果は、活動銀河核からのアウトフロー(ガス流出)が必ずしも周囲のガスを一方的に吹き飛ばして星形成を止めるだけの存在ではなく、条件によってはガスを圧縮するなどして、むしろ特定の距離帯で新たな星形成を誘発する働きも担っている可能性を示唆している。ブラックホールとその母銀河がどのように影響を及ぼし合いながら共に進化してきたのかという「共進化」の描像に、より複雑な修正を迫るものといえる。 研究チームは今後、より多くのセイファート銀河を対象に同様の解析を広げ、今回見つかったパターンが銀河一般に普遍的なものなのか、それとも特定の条件下でのみ現れる現象なのかを検証していく方針だという。 出典: phys.org「Active black holes reveal star-forming rings and shock waves in nine nearby galaxies」(2026年9月)

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仏の村で「昼間の金星食」、三日月と金星の二つの三日月が重なる瞬間をNASAが公開

米航空宇宙局(NASA)は「今日の天文写真(APOD)」2026年9月15日分として、フランス東部の小さな村セシーの上空で観測された、昼間の月による金星食(occultation)の様子を公開した。現地時間の正午ごろ、空にほとんど見えないほど細い月の陰から、遠方の金星がまばゆい点として姿を現す瞬間を一枚の露光でとらえた作品だという。 今回の撮影で特徴的なのは、月と金星がいずれも「三日月(部分的に照らされた欠けた姿)」の状態にあった点だ。月はわずか約10%しか太陽光に照らされていない細い月齢だった一方、金星はおよそ25%が照らされた、比較的太った三日月形を見せていた。それにもかかわらず金星の方が明るく見えたのは、金星が太陽により近い軌道を回っていることに加え、月の暗い岩石質の表面に比べて金星を覆う雲が光をはるかによく反射するためだという。 月による金星食は、地球上のおよそ10%の地域からしか観測できない比較的まれな現象とされる。さらに今回のイベントでは、その限られた可視範囲の大部分が観測時点で昼間だったため、明るい空を背景に月と金星という明るさの大きく異なる二天体を同時にとらえる、撮影上の難易度が高い挑戦だったとみられる。 月が公転運動にともなって黄道付近の惑星の前を横切ることで生じるこうした食現象は、天文ファンや天体写真家にとって、機材のダイナミックレンジや正確なタイミング計算の腕試しの場としても注目される。NASAのAPODは、こうした地球上のわずかな地域でしか見られない一期一会の天文現象を日々発掘し、世界中の読者に紹介し続けている。 出典: NASA APOD「A Daytime Eclipse: Moon Occults Venus」(2026年9月15日)

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「史上最大」のブラックホール合体GW231123、正体は重力レンズが生んだ見かけの質量か

2023年11月23日に米LIGO(レーザー干渉計重力波観測所)が検出した重力波イベント「GW231123」は、それぞれ太陽質量の約137倍と103倍という巨大なブラックホール同士が合体し、最終的に太陽質量およそ225倍のブラックホールを形成したとみられる、重力波観測史上最も質量の大きいブラックホール合体として注目されてきた。この質量域は、通常の恒星進化の理論では黒色矮星の重力崩壊だけではブラックホールが直接生まれにくいとされる「対不安定型質量ギャップ」にまたがっており、その成因は長らく謎とされてきた。 ところが2026年9月に発表された新たな解析によれば、この「規格外」の質量は実在するものではなく、観測データが重力レンズ効果によって歪められた結果である可能性があるという。研究チームは、信号の経路上に存在する銀河規模の重力場の中に、太陽質量数百倍程度のコンパクトな天体(レンズ)が存在し、これが重力波を増幅・回折させたとするモデルを構築した。統計的な解析では、この重力レンズ説を支持する対数ベイズ因子が2.82に達し、偶然にこうしたパターンが生じる確率(誤検出率)は1%を下回ったとしている。 この重力レンズ説が正しければ、GW231123の本来の合体質量は、これまで見積もられていた太陽質量190〜265倍という範囲から、100〜180倍程度まで下方修正されることになる。これは恒例の恒星進化モデルが許容する質量域との矛盾を大きく緩和するもので、「説明不可能な規格外天体」という位置づけそのものを見直す必要が出てくる。 ただし研究チームも強調するように、重力波信号における重力レンズ効果はこれまで一度も確実に観測された例がなく、今回の解釈はあくまで複数ある仮説の一つにとどまる。もし今後の追加解析や次世代の重力波観測装置によってこの説が裏付けられれば、重力波の重力レンズ現象として初めての確認例となり、一般相対性理論の検証や宇宙論的な距離測定に新たな手法をもたらす可能性もある。研究チームは今後もLIGO・Virgo・KAGRAなどのデータを用いて検証を続けていく方針だという。 出典: phys.org「The biggest black hole merger ever observed could be less massive than it appears」(2026年9月)

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スペースXの「スターシップ」試験飛行14回目、9月22日以降に再延期 次号機は「チョップスティック」捕獲へリハーサル

米スペースX(SpaceX)が計画する大型再使用ロケット「スターシップ(Starship)」の14回目の試験飛行について、当初9月18日を予定していた打ち上げが、9月22日以降へ改めて延期されたことが2026年9月14日までに明らかになった。NASASpaceflight.comやTechTimesなどの報道によると、スペースXは延期の具体的な理由を公式には説明していないという。 今回の飛行では、通信衛星群「スターリンクV3」を模したペイロードおよそ20基を搭載し、機体が地球を一周する軌道を描いて飛行することを目指すとされている。スターシップは、超大型ブースター「スーパーヘビー」と上段機体「スターシップ」からなる完全再使用型のロケットシステムで、スペースXが将来の月・火星探査や大量の衛星打ち上げの中核に据える計画の要となっている。 今回の延期期間中、スペースXは米テキサス州スターベースの発射施設「パッド2」において、上段機体「シップ42」を使い、発射塔のアーム(通称「チョップスティック」)による機体捕獲手順のリハーサルを実施していたことも報じられている。これは、次の15回目の試験飛行で計画されている、スターシップ上段機体そのものを発射塔のアームで直接キャッチする初の試みに向けた準備とみられる。 スペースXはこれまで、ブースター「スーパーヘビー」については発射塔のアームによる着地・捕獲に複数回成功させてきた実績があるが、上段機体の捕獲はまだ実現していない。今回の14回目飛行そのものが完全な周回軌道到達を目指す重要な試験である一方、並行して次号機の捕獲準備が進められている点は、スターシップ計画がいよいよ機体再使用の完成形に近づきつつあることを示している。 出典: NASASpaceflight.com「Ship 42 chopsticks tests as Flight 14 slips NET」(2026年9月14日)

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