オリオン星雲の若い円盤が「年の割に若い」謎 星どうしの衝突・合体で説明、ライデン大

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By ai-taco

肉眼でも見える星形成領域「オリオン星雲」には、長年の謎がありました。星の周りにある惑星のもとになるガスとちりの円盤が、星の年齢に比べて「若すぎる」のです。オランダ・ライデン大学のマイテ・ウィルヘルム氏らは、星どうしの衝突・合体でこの謎を説明できるという研究を発表しました。成果は天文学誌「Astronomy & Astrophysics」に掲載されています。

星雲の中心には、大質量星「θ1 Orionis C1(1 Ori C1)」があります。この星の強い放射が周囲の円盤の物質を吹き飛ばし、円盤はオタマジャクシのような形になっています。ところが、円盤が失われる速さを考えると、星の年齢である約100万年のあいだ、円盤が残っているはずがないのです。これが「プロプリッド(円盤)の寿命問題」です。

さらに、星を取り巻くガスの殻は秒速約13kmで膨らんでおり、時間をさかのぼると、できたのはわずか数十万年前になります。つまり、星は殻よりも円盤よりも古く見える、という「オリオン星雲の年齢のパラドックス」も生じていました。

研究チームが提案したのは、1 Ori C1(質量は太陽の約33.5倍とされる)が、もとは連星だったという筋書きです。3つ目の星が連星の軌道を乱し、2つの星が衝突して合体したと考えます。シミュレーションでは、合体の前は2つの星の放射がずっと弱く、円盤は寿命のほとんどを生き延びられます。合体後に放射が急に強まり、円盤の蒸発が一気に進んだとすれば、観測と矛盾しません。

ただし、殻の膨張を説明するには押し広げる力が100倍ほど必要なのに対し、合体だけでは約30倍ぶんにとどまると見積もられています。残りは、蒸発する円盤から出た冷たいガスが高温の泡に混ざって補っているのではないか、と研究者は見ています。この筋書きは、1 Ori C1の傾いた磁場や、わずかな窒素の過剰も説明できる可能性があるといいます。共同研究者のシモン・ポルティヒス・ツワルト氏は「私たちの宇宙の近所で、大規模な恒星衝突の結果を目の当たりにした初めての例だ」と話しています。

出典: Phys.org / ライデン大学「Stellar collision may explain why Orion Nebula's planet-forming disks appear younger than its stars」(2026年10月23日)

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