米国の研究チームが、太陽の大気の最上層である「コロナ」の磁場について、観測できる範囲の全体を対象にした3次元の推定値を、初めて作成しました。太陽フレアやコロナ質量放出といった磁気的な爆発の予測の精度を上げることが目的です。成果は「The Astrophysical Journal Letters」に掲載されました。
筆頭著者は、米国立太陽観測所(NSO)のアリン・ラズヴァン・パラシヴ氏で、NSF国立大気研究センター(NCAR)のダニエラ・ラカトゥス氏らが共著者に加わっています。
使われたのは、ハワイのマウナロア太陽観測所にある観測装置CoMPとUCoMP(コロナの偏光を測る装置)のデータで、観測日はそれぞれ2016年10月14日と2022年6月1日です。研究チームは、既存の2次元の全球コロナ磁場マップと、「IQUD逆解析」と呼ばれる手法を組み合わせました。コロナの中を伝わる波に含まれる情報を取り出して、磁場を3次元で再構成しています。
ただし、記事によると、今回の磁場マップは初期の段階のもので、日常的に使える手法にするには、さらなる開発と検証が必要です。観測データを実運用の予報に組み込む段階にも、まだ至っていません。なお、解析ソフトウェアとデータセットは公開されています。
出典: Phys.org(NSF NCAR提供)「Sun's outer magnetic field mapped in 3D for the first time」(2026年10月28日)