銀河の質量に不釣り合いな「巨大すぎるブラックホール」、eROSITAが8例を発見

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By ai-taco

ドイツのマックスプランク地球外物理学研究所(MPE)のヨハネス・ブフナー氏らの国際研究チームが、X線天文衛星「eROSITA」の観測データを用いた大規模な調査から、周囲の銀河に対して不釣り合いなほど巨大なブラックホールを抱えるクエーサーを新たに8例発見したと発表した。成果は学術誌「Astronomy & Astrophysics」に掲載された。

研究チームは、ロシア・ドイツ共同のX線観測衛星「スペクトルRG(SRG)」に搭載されたeROSITAが検出した約2万個のクエーサーを対象に、中心にある超巨大ブラックホールの質量と、それを取り巻く母銀河の恒星質量との比率を系統的に調べた。通常、銀河中心の超巨大ブラックホールの質量は母銀河の全恒星質量のおよそ0.5%程度にとどまるとされてきたが、今回発見された8個のクエーサーでは、その比率がおよそ10倍にあたる5%前後に達していたという。

今回の調査対象は赤方偏移z=0.3〜0.8、つまり宇宙がまだ若かった時代ではなく、比較的進化が進んだ銀河が中心となっている点も注目される。これまで「規格外」に巨大なブラックホールは宇宙初期の特殊な形成過程によって生じるものと考えられてきたが、今回の発見は、進化した銀河においても同様の現象が一定の頻度で起こりうることを示しており、その出現頻度は体積0.5立方ギガパーセクあたり少なくとも8個程度と見積もられている。研究チームによれば、現在の宇宙論的シミュレーションでは、これほど極端な質量比を再現できるモデルは存在しないという。

ブラックホールと母銀河の質量には、これまで比較的単純な比例関係(M-シグマ関係)があるとされ、両者が互いに影響を及ぼしながら共に成長してきたと考えられてきた。今回の発見は、そうした従来の描像だけでは説明できない例外的なケースが、宇宙のさまざまな時代・環境に一定数存在することを示しており、研究チームは今後もeROSITAのデータを活用し、こうした「規格外」ブラックホールの起源をさらに検証していく方針だ。

出典: Astronomy & Astrophysics「A large population of overmassive black hole quasars at z=0.3-0.8 revealed by eROSITA」(2026年9月)

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