JWST、系外衛星探しで過去最高感度を達成 系外惑星「LP 890-9 c」周辺に月級の衛星なしと結論

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By ai-taco

米コロンビア大学の天文学者デビッド・キッピング氏らの研究チームが、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)を用いた観測データから、地球から約100光年離れた岩石質の系外惑星「LP 890-9 c」の周囲に大型の衛星(系外衛星、エクソムーン)が存在しないことを、過去最高の感度で確認したとする研究成果を発表した。論文はプレプリントとして公開されている。

LP 890-9 cは、超低温の赤色矮星を周回する、地球より一回り大きいスーパーアース型の系外惑星で、恒星系のハビタブルゾーン(生命居住可能領域)の内縁付近に位置することで知られる。研究チームは今回、JWSTの大型観測プログラム「Charting the Cosmic Shoreline」の一環として取得された、この惑星の12回分ものトランジット(恒星面通過)観測データを用いて解析を行った。系外衛星探しでJWSTの複数回のトランジットデータをまとめて活用した例はこれまでほとんどなく、今回の手法は従来の探索と一線を画すものとなった。

これまでJWSTを用いた系外衛星探しは、いずれも1回のトランジット観測に頼ったものにとどまり、期待されたほどの感度を発揮できていなかった。キッピング氏らは、これは惑星単独モデルと惑星・衛星の連星モデルとの間で、1回の観測データだけでは統計的な区別がつきにくいことに加え、装置由来の系統的なノイズの影響が大きかったためだと分析している。今回、12回分のデータと複数の解析パイプライン、複数のノイズモデルを組み合わせて検証した結果、LP 890-9 cの重力圏(ヒル球)全域にわたって、地球半径の0.1倍以上の大きさを持つ衛星は95%の信頼度で存在しないことが示されたという。

系外衛星は理論的には数多く存在すると予想されながら、いまだ確実な発見例がない天体だ。今回の成果自体は「衛星が見つからなかった」という否定的な結果だが、系外衛星の存在を検証できる感度をここまで引き上げられたこと自体が大きな前進であり、研究チームは今後も同様の手法を他の系外惑星に適用し、真の系外衛星発見に向けた探索を続けていく方針だという。

出典: Universe Today「JWST Ruled Out Finding Tiny Moons Around An Exoplanet – That’s Great News」(2026年9月)

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